Friday, June 28, 2013

「原発再稼働ありき」で動きはじめた既得権益集団。「脱原発」を参院選の最大の争点のひとつにして対抗しよう。

 既得権益集団(原子力ムラの住民たち)が露骨に動きはじめた。もう,なにも怖いものはないとでもいうように。完全に国民は舐められている。ひとかたまりの,圧倒的少数の特権階級が,自分たちの権益をどこまでも死守するために,圧倒的多数の国民の「命」を犠牲にしてでも,原発を再稼働させようとしている。

 6月19日(水)には「6原発再稼働申請へ」「新規制基準来月8日施行」「免震拠点未完成のまま」という大見出しが『東京新聞』の夕刊トップの紙面に躍っている。翌6月20日(木)の『東京新聞』朝刊一面には,「規制委 大飯運転継続容認へ」「9月まで,新基準,一部満たさず」と報ぜられ,6月27日(木)の『東京新聞』朝刊には「『再稼働ありき』総会」「電力9社,株主の『脱原発』すべて否決」と報じられている。

 もはやとどまるところを知らぬ暴走列車はますます加速されていく。国民であるわれわれは,黙って傍観しているときではない。きっちりとタッグを組んで,なにがなんでも「原発再稼働」を阻止しなくてはならない。われわれ一人ひとりの「命」を守るために。

 7月21日には,いよいよ参院選の投票が行われる。主権者であるわれわれ国民の意思を,直接,表明することのできるチャンスはこのときしかないのだ。ここではっきりと決着をつけないことには,なにもはじまらない。これから各党がかかげる「選挙公約」を徹底的にチェックして,「原発再稼働」を高らかに宣言する政党はどこなのか,そして,表現を和らげつつもそれを匂わせる政党がどこなのか,しっかりと見極める必要がある。

 参院選は都議選とはまったく別物である,とわたしは考えている。都議選は,ほとんどの都民は候補者の人柄も政策も思想もなにも精確には知らない。だから,なんとなくこの人,なんとなくこの政党,くらいのところで投票する人が多い。わたしが,かつて都民だったときがそうだった。恥ずかしながら・・・。だから,あとは組織票。今回は,その浮動票が棄権してしまった。浮動票の受け皿となる政党がなかったからである。争点もはっきりしなかった。

 しかし,参院選は違う。地方には,それぞれ長年の政治活動をとおしてしっかりとその土地に根をおろした立派な候補者がいる。住民もみんなよく知っている。その人たちの中から,今回はどの政党,どの人に投票するかを決める。だから,たとえ弱体化してしまった政党であろうとも,人間としての信頼関係がしっかり保たれているかぎり,その候補者は票を獲得することがある。政党よりも人物という人が,地方の選挙にはしばしばみられる現象である。

 その点では,「原発再稼働」派か,それとも「脱原発」派か,という争点はとてもわかりやすくていい。ここを見分けるだけで,あとの問題もみごとに仕分けていくことができる。だから,あまりたくさんのことを考える必要はない。まずは,「原発」をどうするのか,そこだけを見極めていけばいい。そうしないと,あれもこれもと考えると目先をごまかされてしまう。

 「原発」を廃止しても「経済」はやっていける。その実験国家がドイツだ。いちはやく,国を挙げて「脱原発」宣言をし,着々と代替エネルギーの確保に全力を上げ,すでに大きな成果を挙げている。このことを日本のメディアはほとんど報道しない(あるいは,ごく少ない)だけのことだ。ドイツに較べたら,日本の代替エネルギー資源ははるかに恵まれている。にもかかわらず,既得権益集団は「原発」にしがみつき(この方がはるかに「おいしい汁」を吸うことができるからだ),代替エネルギーの開発政策に圧力をかけてくる。

 なにゆえに,ひとかたまりの特権階級の人びとの利益のために,われわれ圧倒的多数の国民の「命」が犠牲にされなければならないのか。

 もう,これ以上は言うまい。あとは,われわれ一人ひとりの投票によって,われわれの「命」を守るべく,その意思をしっかりと表明することだけだ。

 ここで選択を間違えたら,既得権益集団にわれわれの「命」を預けるしかないのだ。そうならないように,これから気持ちを引き締めてかからねばならない。時間はもうない。待ったなしだ。

 いまこそ,嘘と詭弁に騙されない,確かな眼力で武装しよう。

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