(1)為替レートとリーマンショックによる倒産
為替レートの急激な変動は、輸出入取引やデリバティブ取引を行っている会社に大きな影響を及ぼします。為替レートに加えて、リーマンショック後の景気変動により大きな打撃を受けた業種もあり、倒産のきっかけになっています。ニダイ精工は、リーマンショックによる影響はすぐにでていなかったものの、自動車メーカーなどが為替レート円高の影響を受けたことにより販売が減少、倒産に繋がったようですね。
(2)ニダイ精工が自己破産
ニダイ精工、倒産の理由について2013年03月30日毎日新聞がニダイ精工・大東精工:自己破産へ/長野と報じているので見てみましょう。民間の信用調査機関、帝国データバンクによると、金属プレス部品製造の「ニダイ精工」(南箕輪村)が29日、長野地裁伊那支部に自己破産の申請をした。ニダイ精工が倒産しましたが、自動車や携帯電話の部品を製造しているため、為替レートの円高ドル安や日本企業が韓国企業に競争で敗れた影響を受けたようですね。
(3)国内取引が中心の会社でも為替レート円高の影響を受ける
- ニダイ精工と為替レート 円高ドル安、円高ユーロ安で日本企業の競争力が低下
- ニダイ精工と国際競争 韓国企業などとの国際競争に日本企業が敗れたことで、日本企業の携帯電話生産が減少
- ニダイ精工の販売先と海外移転 為替レートの円高により自動車や家電の最終メーカーが海外移転を行うと、仕事が減少します。
アクロス倒産と民事再生を見ると売上高減少も倒産の要因ですが、為替レート円高ドル安により自動車産業の業績悪化の影響が蓄積している可能性もあります。
(4)長野県の倒産で今年最大の負債金額
負債総額は14億8000万円で、県内で法的整理した企業の負債額としては今年最大。ニダイ精工の倒産は、長野県で最大規模の倒産となっていますが、香川飼糧倒産の理由を見ると負債総額は約18億円であり、地方経済でこの規模の倒産は影響が大きいことが分かります。
(5)リーマンショック後も業績好調
ニダイ精工は1987年設立の金属プレス加工業者で、自動車や携帯電話用の部品のプレス加工を扱っていた。リーマン・ショック後の09年3月期決算でも売上高は11億6000万円を計上し、前期より4億3000万円伸ばしていた。ニダイ精工は、リーマンショック後も業績好調ですが、自動車や携帯電話用の部品のプレス加工が主力であり為替レートの影響を受けやすいことが分かりますね。
(6)為替レート円高により業績悪化
しかし、その後の急激な円高の影響で受注が減り、12年3月期の売上高は5億2600万円まで減少。コスト削減などの経営努力を続けたが1月25日に事業を停止していた。ニダイ精工は、為替レートの円高が業績悪化理由となっていますが、業績は急激に悪化しています。
- 2008年3月期決算 売上高7億3000万円
- 2009年3月期決算 売上高11億6000万円
- 2012年3月期決算 売上高5億2600万円
八街工業 倒産の理由を見ると、自動車会社に製品を納入しており、品質が高いことが分かりますが、借金負担と利益減少による資金繰りの悪化で倒産しています。Any source
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