(1)フタバ産業の脱税と不正融資
フタバ産業は役員が出資する会社に対して、取引先を通じて不正融資を行っており、元専務が逮捕されていました。フタバ産業の監査法人は、不正融資の際に用いられた偽造伝票のコピーを見抜くことに失敗しており、会計監査の限界が分かりますね。フタバ産業の不正融資は、当時、返済されていないうえに、国税当局から脱税の指摘を受けていました。フタバ産業は役員の不正融資だけでなく、中国当局に贈賄の容疑を指摘されており、コンプライアンス上の対策が重要になっているようですね。
(2)フタバ産業の役員が贈賄で逮捕
フタバ産業、中国逮捕の不祥事について、2013年9月11日の朝日新聞デジタルが、フタバ産業元専務を逮捕 中国の公務員へ贈賄容疑を報じているので見てみましょう。- 中国での地方政府幹部に賄賂
- 中国広東省でプレス機など設備に税関当局から手続き違反を指摘される
- フタバ産業の中国工場は操業停止の可能性もあった
- 外国公務員への贈賄 不正競争防止法違反の容疑
フタバ産業の元専務は工場トラブルを解決するうえで、不正を行っていたようですが、他の日系企業でも一般的であったのか気になりますね。フタバ産業でたまたま発覚したのか気になりますが、日本企業は贈賄に積極的であるという印象が生まれれば、進出する全ての日本企業に悪い影響を与える可能性がありそうですね。
(3)賄賂の相手と品物
- 2007年ごろの料理屋
- 外国企業を監督する行政当局幹部
- 約45万円の現金 3万香港ドルの当時のレート
- 約14万円のバッグ
- フタバ産業への処分は罰金300万円の軽い処分
フタバ産業が中国で賄賂を行った事例は、不正融資の捜査過程で浮上した可能性が指摘されています。多数の日本企業が中国に進出していますが、中国は賄賂社会であると言われていますので、フタバ産業はたまたま贈賄が指摘されたのか気になりますね。
コーナン不祥事と横領背任の可能性についてまとめていますが、中国事業に関連して取締役と不適切な取引があります。投資家にとって企業取引の細部は分かりませんので、ガバナンスが整備されていない企業への投資リスクは、極めて高いですね。
(4)フタバ産業の捜査動向
- 他の公務員に対しても賄賂工作をしていた可能性と会社の関与を調査中
- フタバ産業の元専務が中国現地法人の社長
- フタバ産業の中国進出2001年 計16回5000万円以上の賄賂を捜査
- 今回の事件以外は、時効の5年を過ぎている
- 1999年フタバ産業の海外工場 1工場
- 2007年フタバ産業の海外工場 14工場
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