Monday, July 1, 2013

ウエストワンズ倒産の理由

ウエストワンズ倒産の理由を見ると、再生したゴルフ場との競争と過剰な借金が原因ですね。ウエストワンズは差押さえ登記がされており、ゴルフ会員権の将来が気になる方は、ゴルフ場の不動産登記簿謄本取得も一つの手段として有効ですね。

(1)ゴルフ場の倒産

ゴルフ場は経営が悪化していますが、倒産後に再生したゴルフ場と競争が広がっており、ゴルフ場の倒産が加速しています。ゴルフ場の債務は、ゴルフ会員権と設備や建設時の借入金ですが、倒産して債権カットを行ったゴルフ場は財務体質が改善しています。

リゾート施設では、ゴルフ場やホテルは一体化している場合もありますが、どちらも、初期投資の金額が大きいため、借金が返済できずに倒産することがよくありますね。

(2)ウエストワンズ民事再生法の申請で倒産

ウエストワンズ倒産の理由について、2013年7月1日帝国データバンクが、兵庫県内のゴルフ場経営業者、民事再生法の適用を申請を報じているので見てみましょう。
(株)ウエストワンズ(TDB企業コード:540255975、資本金1000万円、兵庫県加東市上三草1136-67、登記面=大阪府池田市上池田1-8-16、代表荒木進氏)は、6月28日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。
ウエストワンズ民事再生法の申請で倒産していますが、自己破産ではないため、スポンサーを探した上で再建しそうですね。

ゴルフ場の大手企業は、アコーディアやPGMが上場企業でありますが、倒産したゴルフ場のスポンサーとなり、債権カットを行って経営体質を大きく改善させています。

(3)ウエストワンズカンツリー倶楽部の経営業者

当社は、1993年(平成5年)4月に設立した、ゴルフ場「ウエストワンズカンツリー倶楽部」の経営業者。コースとクラブハウスの開発は代表兼務の別会社が行い、93年のオープン後に当社を設立して継承した。
ウエストワンズは、ウエストワンズカンツリー倶楽部の経営業者ですが、当社は別会社でしたが、事業継承を行い一体化しています。

(4)ゴルフ場の場所と特徴

18ホール・7077ヤード、公認コースレート74.0とやや難易度の高いコースであるものの、中国自動車道・滝野社インターから程近くに位置し、大阪市から自動車で約1時間、神戸市から約30分とアクセスが良いため、法人需要も根強く名門コースとして知られているほか、プロツアーも行われていた。
ウエストワンズの場所は、アクセスがよくゴルフ場としての評判もよいため、スポンサーが現れる可能性が高いですね。ウエストワンズカンツリー倶楽部は、ゴルフ場が継続されると思いますが、財務体質が悪いため、債権カットの割合に注目であると言えます。

(5)減価償却による赤字継続

ビジター客が増加した2006年3月期は年収入高約6億4900万円を上げたものの、減価償却を実施したことで約5億4600万円の経常損失を余儀なくされ、以降も多額の減価償却の実施で経常損失が続いていた
ウエストワンズ倒産の理由は、減価償却による巨額の費用が継続しており、利益水準に対して設備にお金をかけすぎていたことが分かります。

ゴルフ場は、土地の買収費用や建設資金を銀行借入金で賄うと同時に、ゴルフ会員権の高騰を目的とした証券売買が行われていましたが、バブル崩壊で経営悪化したところが多いですね。

(6)ゴルフ場業者との競争激化と赤字

近年は、近隣同業者の法的整理に伴う競争激化からプレー料金を引き下げて対抗したため、2011年3月期の年収入高は約4億7200万円にとどまり、3期以上連続で営業赤字を計上するなど業績低迷が続いていた。
ゴルフ場だけでなく、企業は民事再生法を申請した後に、スポンサーが買収する事例がありますが、債権カットによる財務体質が大きく改善します。JAL日本航空 倒産で決算好業績が分かりやすいですが、倒産することで大幅なリストラが可能となり、企業経営は身軽になります。

ウエストワンズは、再生したゴルフ場の価格値下げにより、売上の減少と赤字継続により倒産していますね。ツインフィールズ倒産と会社更生法を見ると、ゴルフ場の経営が大きく悪化する事例が多いことが分かります。ウエストワンズもツインフィールズと同様に預託金返還問題を抱えており、ゴルフ場運営会社は経営が悪化して倒産危機となる事例が相次いでいますね。

(7)不動産の差押さえ登記と預託金返還問題

この間、資金繰りは、出資企業からの借り入れでしのいでいたが、2007年、2008年にはコースとクラブハウス不動産に差押え登記がなされ、現在も登記されているなど余裕のない状況が続いていたほか、預託金返還問題が懸案となっていた。負債は約200億円。
ウエストワンズは、差押さえ登記がされているうえに、経営が悪化しているため倒産寸前であったようですね。ゴルフ会員権は、高額の有価証券ですので、信用調査会社の業績調査や不動産登記簿謄本の情報取得は安い出費と言えますね。

ボゥヴェールカントリー倶楽部 倒産の理由は、債務超過とゴルフ会員権の償還問題があったようですが、スポンサーはアコーディア・ゴルフに決定していますね。アコーディア・ゴルフは東証一部に上場しており、ゴルフ場を運営する企業として財務体質はかなりよいと言えますね。

霞南ゴルフ倶楽部 倒産の理由は、民事再生ではなく債権者による破産申し立てとなっており、債権者と債務者の信頼関係がよくなかった可能性があります。債権者は債権回収の極大化を考えると破産しないほうが、より多くのお金を回収できますが、債務者が仁義を守らない場合、破産申し立てを行うことがあります。
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