(1)企業不祥事と倒産
企業不祥事は、企業のイメージが大きく悪化しますので、倒産することがあります。ライオンズ歯科は、インプラント治療で有名でしたが週刊文春による報道で、顧客離れが起きており倒産しています。カネボウ倒産と粉飾決算で倒産した理由についてまとめましたが、花王が化粧品部門の買収を行っています。カネボウは花王の子会社であるため倒産することはないですが、化粧品のまだら被害者拡大により、カネボウのブランドが消滅する可能性もありそうですね。
(2)カネボウ化粧品が白斑の原因調査を放置
カネボウ白斑原因と倒産危機について、2013年7月31日の毎日新聞が、<カネボウ>「白斑」調査せず 医師報告から2週間を報じているので見てみましょう。カネボウ化粧品の美白化粧品で、肌がまだらに白くなる「白斑」の症状が出ている問題で、カネボウ化粧品が今年5月中旬に症状が出ていることを医師からの連絡で把握していたにもかかわらず、調査を始めるまでに2週間かかっていたことが31日、分かった。カネボウは、まだらの報告が医師からあった後も放置しており、原因調査が遅れたことで被害者が拡大していることが分かります。
- 2013年5月13日 医療機関から、まだら被害者の指摘
- カネボウは2週間情報を放置
- 2013年5月27日 カネボウ化粧品が調査開始
カネボウ白斑被害の隠蔽と倒産危機で説明しましたが、8月になって、2012年10月に情報を把握していたことが報じられています。カネボウの初動が遅いのは、このときと同様に、自主回収するつもりがなかったのか気になりますね。
(3)カネボウは皮膚科医からの症状の連絡放置
消費者庁によると、カネボウ化粧品は、5月13日に皮膚科医から「製品を使用して肌がまだらに白くなった人が3人いる」などと症状に関する連絡を受けていた。しかし、同社研究員がこの皮膚科医を訪問したのは2週間後の5月27日で、この直後から調査を始めたという。カネボウは、皮膚科医から製品の症状について具体的な報告を受けていますが、皮膚科医を訪問することが遅れています。カネボウのまだらの原因は、ロドネノールと呼ばれる白樺の樹皮などを原料にして独自開発した製品ですので、皮膚科医では成分が分からなかった可能性が高いですね。
カネボウ自主回収商品その後と倒産危機を見ると、これ以前に報告があるという話もありますが、製品回収は20%台であり、ほとんどの化粧品が使用済みですね。カネボウの初動の遅れにより、情報集が行われている途中であり、まだら被害者の原因は、まだ分かりませんね。
(4)カネボウは電話連絡や医師を訪問したのか
これに対し、カネボウ化粧品の広報担当者は「医療機関から連絡を受けた研究所が、医師に直接会って詳細を伺いたいと判断し、すぐに面会を申し込んだが、結果的に医師に会えたのが27日だった。それまでは、研究所の中でしか情報が共有できていなかった。遅いと言われればその通りで申し訳ない」と話している。カネボウはまだら被害者の把握が遅れた理由の言い訳を行っていますが、電話連絡やメールでのやりとりがどのようなものであったのか公開すれば信憑性が増しますね。
カネボウは面会を申し込んだとしていますが、医師が忙しい場合でも2週間の間に、直接訪問して休憩時間や勤務後に接触を試みたのか気になりますね。
(5)カネボウの化粧品ブランド消滅の可能性も
- カネボウ化粧品のブランド価値が失墜
- まだら被害の事後対応の不祥事
- 8600人超から健康被害や不安の申し出 2013年7月25日時点
- 4061人に被害 2013年7月31日発表
- カネボウ化粧品のまだら被害の症状を訴える人が増加中
カネボウは、まだら被害者の把握が遅れたことで現在も被害者の把握が終わっておらず、被害者が増加しています。カネボウのイメージは大きく悪化しており、ブランド消滅の可能性もありますが、花王の子会社でなければ倒産危機となっていたでしょうね。
カネボウ白斑画像 自主回収と倒産の可能性でまとめましたが、対象商品一覧と販売先を見ると海外にも販売しています。カネボウは現状、保険外治療を認めておらず、今後の対応に注目している方が多いでしょうね。Any source
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