Saturday, August 31, 2013

クロニクル自己破産で倒産

クロニクルが自己破産で倒産しており、ジャスダックで上場廃止となっています。ジャスダック上場の銘柄は成長余力が大きい反面、会計不祥事などが多いので株式投資の際はリスクに注意する必要がありますね。


(1)ジャスダック上場企業の粉飾決算と倒産

上場企業であっても、企業は資金繰りに失敗すると倒産することになります。企業の再生は、民事再生法や会社更生法の申請を行い、スポンサーを探して事業継続を模索する企業が多いですね。

有望な技術や資産を持つ企業の場合、債権者の協力を得て、何らかの企業再建に成功する事例があります。債権者を裏切る行為や法令順守に問題のある企業、再生する見込みのない企業の場合、自己破産を選択することになります。

ジャスダックは成長余地の高い新興企業が上場していますが、粉飾決算などで倒産する企業が比較的多いため、株式投資の際には新興市場のリスクの理解が重要ですね。

(2)クロニクルが自己破産を申請

クロニクル自己破産で倒産について、2013年8月30日の帝国データバンクが、元ジャスダック上場のクロニクルが自己破産を申請と報じているので見てみましょう。
(株)クロニクル(TDB企業コード988304006、資本金50億7038万5000円、東京都港区浜松町1-18-11、登記面=東京都港区南青山2-27-20、代表堀達夫氏)は、8月27日に東京地裁へ自己破産を申請した。
クロニクルが自己破産の申請により、負債総額は約1億6000万円で倒産しています。クロニクル倒産と上場廃止で、クロニクルが自己破産の申請を準備していることをまとめていましたが、正式に自己破産を申請したようですね。

クロニクルはコンプライアンスの観点から見ると、巨額の不正融資事件などに関与していましたが、ジャスダックの上場基準が気になりますね。

(3)親和銀行の不正融資事件に関与

  1. 1998年5月 親和銀行からの不正融資事件により、当時の代表ら2名が逮捕
  2. 動産ファイナンス事業や投資事業を開始
  3. 個人消費の低迷により宝飾事業が低迷
クロニクル倒産と上場廃止で、親和銀行の会社概要をまとめていますので、関心のある方はご参照。クロニクルは親和銀行の頭取スキャンダルによる、フロント企業への100億を超える不正融資事件に関与した企業として有名ですね。

クロニクルはスイス資産家行方不明事件などでも名前がでていますが、山口もえさんの元夫が関連している会社の名前がでたり、問題のある会社であったようですね。

(4)ジャスダックの上場廃止基準と倒産

  1. 2012年9月期売上高 約990万円 当期純損失約29億6300万円
  2. 2007年9月期以降6期連続で最終赤字
  3. 資金繰りが悪化 慢性的な支払い遅延状態
  4. 2013年7月17日 有価証券報告書を期限内に提出できず上場廃止
クロニクルはジャスダックの上場廃止基準のうち、有価証券報告書を期限内に提出できず、倒産しています。ジャスダックに上場している企業を見ると、新興市場ですので企業の成長余力が大きいと思われる反面、業績が急激に悪化していることが分かります。

ジャスダックに上場していた企業で倒産した企業を見ると、粉飾決算を行っていたり、グループ会社に問題のある会社があることが分かります。クロニクルは倒産しましたが、ジャスダック上場の企業は成長余力が大きい反面、粉飾などの問題発生が多いことを株式投資の際には認識することが重要ですね。
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