(1)銀行の横領や着服と不祥事
銀行はお金を扱う商売であるのが、他の商売と大きく異なる点であるといえます。銀行口座を通じて、取引先のお金を把握していますので、身内や知人にできないお金の相談を、銀行で行っている方は多いと思います。三菱東京UFJ銀行の事例を見ると、銀行員から銀行の金融商品以外の投資を薦められて、個人が数億円の損失が発生しており、適度な距離感が重要と言えますね。
(2)南都銀行の橿原支店で現金の着服
南都銀行、横領着服の不祥事について、2013年8月23日のプレスリリースで不祥事件の発生について発表しているので簡単に見てみましょう。- 2012年9月から2013年3月
- 南都銀行 橿原支店
- 2013年7月 南都銀行の行内調査で発覚
(3)南都銀行の銀行員による2種類の不正
- 南都銀行の顧客の現金を数日間流用
- 数日間流用した現金を日付をずらして入金
- 流用の累計金額 2億2900万円
- 上記と別に顧客から200万円のお金を預かり、50万円が未返金
給料日までの期間が先で、手元資金が不足しているときにキャッシングやクレジットカードで、買い物をして資金繰りを回すかたがいるのではないでしょうか。キャッシングの場合、利息を支払う必要がありますが、南都銀行の銀行員は顧客の現金を流用することで、多額の現金を手にしていたようですね。
(4)南都銀行の銀行員は横領着服のお金を返済
- 南都銀行の銀行員は流用分を全額弁済
- 南都銀行の銀行員の未返済分50万円は全額返済
福邦銀行 横領脱税の不祥事を見ると、顧客が通帳の記帳を行った際に、不審に思って通報したことがきっかけで横領が発覚しています。銀行は着服が発覚すると、顧客に対して弁済をしていますが、自己防衛のために定期的に記帳を行うことが重要であると言えますね。
(5)南都銀行の社内処分
- 監督官庁へ届出
- 警察に通報
- 2013年8月8日付 南都銀行の銀行員を懲戒解雇処分
- 南都銀行の管理監督者も処分
南都銀行だけでなく、銀行で横領や着服などの不祥事が相次いでいますが、銀行の預金者は定期的に記帳を行って残高を確認するなど、自己防衛を行うことも重要になりますね。
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