Saturday, August 31, 2013

人文社 倒産破産と不渡り

人文社は倒産しましたが、業績悪化の中、不渡り発生がきっかけであったと噂されているようです。人文社は破産申請するのか不明ですが、民事再生によりスポンサーが現れないのであれば、旧来の地図会社は将来性がなくなっていることが分かりますね。

(1)資金繰り倒産と不渡り

企業は資金繰りの確保のために手形を発行しますが、支払期間を延長することができるため資金繰りが改善します。手形で支払うと現金販売と比較して、資金繰りが改善しますが支払期日が延びるだけで、支払うための手元資金の確保が必要になります。

手形を期日に支払うことができないことを不渡りと言いますが、不渡りの発生が半年間に2度あると銀行取引停止処分となり企業は倒産することになります。不渡りの発生が1度目であっても、不渡り手形の支払いができなければ、企業の信頼が失墜しますので、事実上、倒産することになりますね。

(2)人文社が事業停止により弁護士に事後処理を依頼

人文社、倒産不渡りの理由について、2013年8月30日の帝国データバンクが、地図制作の人文社(東京都文京区)が事業停止を報じているので見てみましょう。
(株)人文社(TDB企業コード:980810695、資本金1500万円、東京都文京区大塚4-41-12、代表渡邊實氏、従業員12名)は、8月30日までに事業を停止し、事後処理を野中英匡弁護士(東京都千代田区麹町3-3、電話03-3265-0691)に一任していたことが判明した。
人文社は2013年8月20日不渡りを出したという噂が、インターネット上にありましたが、倒産しており弁護士に事後処理を任せているようですね。企業は半年間に当座残高の不足などにより、1号不渡りを2回出すと、銀行取引の停止処分を受けて事実上の倒産することになります。

人文社の不渡りが二回目であるのか不明ですが、一度目の不渡りであっても支払手形の決済に回す資金がなければ事業継続は事実上、不可能になりますね。

(3)人文社の会社概要

  1. 1950年 人文社を創業
  2. 1952年5月 法人改組
  3. 地図および関連販促品の制作販売
  4. 地図、案内マップ、公共施設案内、路線図、防災地図などの企画、制作
  5. 大手地図出版業者の代理店として住宅地図の販売
人文社の会社外洋を見ると、地図や地図に関連した商品の企画や製作を行っていることが分かります。インターネットサービスやスマホの発展により、無料の地図を携帯電話で調べることが普通になっていますので、既存の地図会社が経営悪化していることは容易に想像できますね。

自動車の運転を例に考えると、カーナビが普及していますので、紙の道路地図を見ながら車を運転する機会は、ほとんどなくなってっている方が多いのではないでしょうか。

牛丼太郎 深澤倒産の理由を見ると、吉野家やすき屋などの大手企業と競争が激化して倒産しています。人文社はカーナビに加えて、インターネットの地図サービスが発展したことで大手企業との競合が増えており、倒産したと言えそうですね。

(4)人文社の経営悪化と売上減少

  1. 1987年12月期 売上高約13億5000万円
  2. 2012年12月期 売上高約2億8500万円
  3. 2012年12月末時点 約2億7000万円の負債
  4. 2013年8月 決済難で事業停止
人文社の経営は売上高を見ると、4分の1以下に減少しており経営悪化していることが分かります。人文社は売上高が減少している中で、年間の売上高に近い負債を抱えており、倒産寸前であったことが分かりますね。

人文社は不渡りをだして倒産したことが噂されていますが、決済難による倒産ということは、一度目の不渡りの後に決済資金の確保がすぐに行えなかった可能性が高いと思います。

イノベーションに成功した企業は成長しますが、その背後には淘汰されて倒産する企業もあると言われています。人文社は、インターネットサービスやカーナビなどの発展により、旧来の地図会社は経営が苦しくなり倒産したと言えそうですね。Any source

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