Friday, September 28, 2012

日本触媒姫路工場爆発 地図と場所 核物質保管か

日本触媒の姫路工場で爆発が発生しました。その内容や、地図と場所のまとめです。核燃料のもととなるものが保管されていますね。日本触媒は、事故原因とともに、核物質の保管状況についても、速やかに開示すべきと管理人は考えます。


消火活動中に爆発


毎日新聞 2012年09月29日 17時51分(最終更新 09月29日 18時06分)
 29日午後2時ごろ、兵庫県姫路市網干区興浜の日本触媒姫路製造所から「危険物が化学反応を起こし煙が出た」との通報があった。姫路市消防局の消防車12台が出動し、消火活動中に煙が出ていた付近で爆発が起きた。
日本触媒姫路工場で爆発が発生しました。

報道を見る限り、化学反応を起こし煙がでたと通報。
消防活動中に煙が出ていた付近で爆発となっていますが、放水したかどうかは不明。

化学プラントですので、揮発性の物質を多数扱っていると思いますが、何を製造していたのかも気になります。日本触媒は、アクリル酸で有名ですが、アクリル酸は、パンパースの原料など幅広く使われていますね。

1人死亡 消防署員 警察官 従業員30人負傷

市消防局などによると、1人が死亡、消防署員と警察官、製造所従業員の計30人以上が負傷した恐れがあるという。現場は火災が続いており、消火活動に手間取っている。

 現場は姫路市南部で工場などが集まるコンビナート地区。
爆発により死者、負傷者が多数発生しています。
燃焼していた化学物質が、何であるのか非常に気になります。

MSDS(化学物質データ)などで、誰もが、燃焼した化学物質のデータを確認できうるようにするためにも、日本触媒は情報を素早くだすべきです。

姫路製作所の地図と場所 兵庫県姫路市網干区興浜992-1


文部科学省の発表

今回、爆発した日本触媒姫路工場内で、核燃料物質の保管が過去に発表されています。

日本触媒は、この点も踏まえて、現在の保管状況、保管場所も含めて速やかに発表すべきであると管理人は考えます。
使用の許可を要する数量の核燃料物質の発見について
2006年08月02日 第1報文部科学省


 7月31日、当省に対し、株式会社アイシーティーから、使用の許可を要する数量の核燃料物質が発見されたとの連絡がありましたのでお知らせします。
 当省は、発見された核燃料物質が安全に保管されていること、従事者の放射線障害のおそれ及び環境への影響のないことを確認するとともに、同社に対し他に核燃料物質がないか確認を求めました。
1.発見の経緯

 同社の説明によれば、発見場所、発見された核燃料物質及び経緯は以下のとおりです。

(1) 発見場所 
 株式会社アイシーティー AC研究所 (兵庫県姫路市) 
 ((株)日本触媒 姫路製造所内

(2) 発見された核燃料物質 
硝酸ウラニル水溶液(ガラスビン)ウラン量 約0.7g※ 
アンモニアウラニル水溶液(ガラスビン)ウラン量 約7.5g※ 
重ウラン酸アンモン(プラスチック容器)ウラン量 約400g※ 
硝酸トリウム(ガラスビン)トリウム量 約11g※×2 
硝酸ウラニル(ガラスビン)ウラン量 約15g※

※1: 化合物の総重量とその組成比から算出した推定値。 
※2: 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令第39条に定めるところにより、天然ウラン又は劣化ウランについては300g、トリウムについては900gを超える場合は核燃料物質の使用許可を要す。

(3) 経緯 
1.平成18年5月11日、同社は、AC研究所内の現在使用していない廃棄試薬の点検整理を行っていたところ、実験室内に核燃料物質とみられる物質を発見した。このため、発見場所の周囲の放射線量の確認等を行った上で、その旨を同年7月31日に文部科学省に連絡した。 

2.当該物質は昭和58~59年頃に、㈱日本触媒吹田工場(大阪府吹田市)の一部移転に伴って㈱日本触媒姫路製造所に移動され、さらに昭和63年に同製造所内にある㈱アイシーティーAC研究所に移動されたものである。 

3.文部科学省は、同社に対し、当該物質の周囲に遮へいを施すとともに、みだりに人が近づくことがないよう周囲に立入禁止等の措置をとり、安全に保管管理するよう指導した。なお、当該物質による従業者の放射線障害のおそれ及び環境への影響はない。

保管物質の天然ウランについて

▲天然ウラン Wikipedia


天然ウランをそのまま核燃料として使用する黒鉛炉、重水炉の場合は、転換工場から再転換工場へ送られ、天然ウランの六フッ化ウランから核燃料用の金属ウラン棒や二酸化ウランの燃料ペレットが製造される。
軽水炉で使用する場合は、濃縮工場で濃縮ウランに加工され、30Bシリンダー(直径30インチ(約76cm)、長さ約2mの鋼製二重円筒容器)と呼ばれる輸送容器に封入されて再転換工場へ出荷される。
再転換工場(ADU法)では、上述の30Bシリンダーの弁を開けて加熱することにより、UF6を取り出し、水と反応させてUO2F2を生成する。このUO2F2にアンモニアを加えて重ウラン酸アンモン(ADU、(NH4)2U2O7)を作る。
2UO2F2 + 6NH4OH → (NH4)2U2O7 + 4NH4F + 3H2O
このADUを水素で還元することにより二酸化ウラン粉末を生成する。
二酸化ウラン粉末は、燃料加工工場に渡されて上述の燃料ペレットに加工されて、ジルカロイ等の合金で作られた被覆管に封入される。この被覆管を束ねて燃料集合体が作成される。
保管物質について、一覧が記載されていますが、イエローケーキなどに含有される物質が入っていますね。日本触媒は、現状を速やかに、開示すべきであると管理人は思います。

量が少ないためリストから除外か

▲(緊急拡散)放射性廃棄物あり!三井化学岩国大竹工場(山口県)で爆発・火災発生。放射性廃棄物3379本保管(千葉のチッソは33本)!現在、状況は不明ですが注意して下さい!劣化ウラン保管。2012/04/22
上記、三井化学岩国工場が爆発したときに、管理人が確認したリストです。

画像の左下をご参照。

量にして、0.01本に満たない事業所は記載していないとなっています。
日本触媒姫路工場は、兵庫県ですが、記載されていません。他にも、このリストの対象外になっている事業所がありそうですね。

核物質の処分について

▲千葉県袖ケ浦市 住友化学の工場が劣化ウラン65T(チッソの85倍!)保管状況チェック費、たった年間数万円から数十万円。IAEAの管理下で、容易に移動もできない! 2012/04/22

日本触媒姫路製作所が、以前、公表した量は、わずかですが、現状どうなっているのでしょうか。気になる理由として、より多量を保管している化学工場が、容易に移動もできないとなっている点です。

昔から、少量保管していた化学工場がまだありそうですが、国は処分方法は一覧開示など、制度整備を進めるべきではないでしょうか。

(追記)

▲核燃料物質を使用する事業所一覧(原子炉等規制法施行令第41条非該当施設)

平成21年3月31日現在。HomeAny source

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